文化サミット「アララギの父を語る」記念誌
 『アララギと角館』
平成3年10月13日発行 編集者 高橋 恵一
発行者 文化サミット実行委員会

内容を書いてみたいと思ったけれど、
それが許されるかの確認が出来ていない状態



亡父(享年69歳 平成12年1月22日逝去)の短歌メモ

かつてはコスモス(宮柊二 主宰)に所属
藤 比呂志 の筆名にて投稿
晩年は地元短歌会にも
これはどうやら平成3年のものらしいが・・・・

「砂丘 4号」

T

・誘はるるばかりにおほどか男らが呵呵大笑す「虎渓三笑図」

・廃屋の解体済みぬみんなみの風景あたらし青空の煙突

・四基目のパラボラアンテナ竣りて立ちその白さ眩し石滝団地に

・遊廓の名残といへる格子窓庚申坂なかば立ちて眺むる

・派手ならば返品せむと迷ふとか値札つけたるままのレース服

・こんがりと焼き与ふれば鮒・泥鱒骨のみ残し鈴虫は食ふ

・はじめての出張先より送り来し地酒「真心」その名も酌むか


U

直立(すぐた)つる記念樹ひとつ蹲る小さき影にも明暗潜む

・FMの四重奏曲流れゐてけふは巧みに人を逸らせり

・明くるがとうつつな時刻(とき)を推し量り無明のなかにひとり臥しをり

・辞去したる喪の家の灯りにはたづみ生くも死ぬるもただ揺るるのみ

・尾根道の無に近き思ひ突然にガス散り放かり視界ひろごる

・紙雛の恋愛ごつこ仏壇に飾れば妻も笑まひて居らむ

・朝な朝な仏飯供ふるをりふしに紙雛帯ぶる鈴のささやく

・流れつつ反転見する紙雛のしばしの愉楽吾を過ぎにき


<考察>

考察と銘打っても、やはり、娘目線になることは否めない

基本的に、無駄のないさすがの一連と思った

とにかく景がしっかりしているし

心が見える

先立たれた妻(母さん)を想う気持ちは

生きている時から

この夫婦は世界一想い合っているなと

娘から見てもうらやましい限りだったのを思い出した

そう言えば

母が他界した日

涙ながらに

「ここからは、おまけの人生を生きる」

と宣言した父の顔も思い出した

知らなかったけれど

父は

仏壇の母と

折々の会話をしていたのだ

鈴は母の笑う声だったかも知れない

このつづきは またの折に・・・・




父の遺稿の・・・・

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